GoodNotes5を利用した情報集約へ

仕事柄、さまざまな情報を日々収集しているのですが、当然ながら頭の中にすべてを格納することはできないのでメモとして残す必要があります。

メモを残す方法にはいくつかあると思いますが、手を動かして文字を書くことが自分にはあっているので手書きでメモを取る方法を採用していることを前提として今日は記事を書いて見ます。

パソコンを使ったメモも場合によっては採用していますが、それについてはまた後日書きたいと思います。

前までは紙のノートとボールペンを使っていた

メモを取るとなった場合、紙とペンを使うのが当たり前でしたので、当然ながら自分もノートとペンを利用してメモを取り続けてきました。

メモを取る機会が恐らく多い方だったこともあって、メモを取る作業自体になるべくストレスを感じたくなかったことからいろいろなノートやボールペンを購入しては試してみて、納得いかない部分があればまた他のノートやボールペンを購入して試してみるを繰り返してきました。

結果的にノートは「ジークエンス360」、ボールペンは「ジェットストリーム」に落ち着いたのが何年前だろう…時が経つのが早い。。。

恐らくもう10年以上前にはこの組み合わせになっていたんじゃないかと思うんですが、「ジークエンス360」についてはどこにでも売っているわけではなかったので、定期的に購入しては在庫を積み増して在庫切れを防いでいたのを思い出します。当時はロフトや秋葉原の書店、銀座伊東屋で購入していたのですが、最近はロフトでも見なくなりましたね。一時期取り扱い店舗が増えた時期がありましたが、思いの外ニーズがなくて取り扱いが減ったんですかね。めちゃくちゃいいノートなんですが。

「ジェットストリーム」については比較的早い段階で出てきた、なめらかな書き心地を実現したボールペンだったから採用した感じです。どこにでも販売しているのですぐに入手できる点も採用の決め手でした。「ジェットストリーム」についても買い溜めしていたし、デスクやカバンの中など、いろいろなところに忍ばせておいて、必要な時にすぐ利用できる環境を作っていたのを思い出します。

ちなみに、客先でメモを取る時や書類関連を書く時などのメモ書きではなくきちんとした文字を書く時はウォーターマンのボールペンを利用していました。正直、書き心地は「ジェットストリーム」の方が好きでしたが、ウォーターマンのボールペンを使うことでなんとなく心が引き締まる感じがしたので使い分けを行っていました。

紙とボールペンでのメモ

良かった点

メモを取るのが気持ちいい

紙とボールペンの組み合わせかつ、自分にとって使い心地が良い組み合わせをいろいろと試してみて見つけた両製品だったので、メモを取るのが気持ちよかったというのがまず挙げられる良かった点になります。文字を書くのが楽しいとメモを取りたくていろいろとメモを取る情報を集めるという好循環に繋がっていました。

すぐにメモが取れる

紙とボールペンは取り出せばすぐにメモを取れるのも良い点です。後ほどデジタルの話もしようと思っていますが、メモをひたすら取る生活をしているとこのすぐにメモを取れるというのは重要なポイントとなります。

字が綺麗になる(自分比)

ここは人に寄る部分も大きいですが、紙とボールペンでメモを取っていると字が上手になってくる点も良い点だと思います。メモ書きとなるとぐちゃぐちゃに崩れた字でメモを取ってしまうという人も多いのではないかと思いますが、大抵後から見返した時に読めなくて後悔することになります。その反省を生かしていくと、きちんと読める字を早く書けるように工夫し始めるので字が上手くなるのです。まぁ、あくまでも自分比の話なのでみんなから「字が綺麗ですね」と言われるようになるわけではないですけどね。

微妙だった点

逆に紙とボールペンでメモを取ってきた中で困った点についても触れておきます。

検索性の悪さ

1番大きなネックだったのは「検索性の悪さ」です。

当然、検索性を良くするための方法なんかはいろいろと考えられていて、書籍やネットなどで検索性を良くする方法などを調べては工夫をしてきましたが、自分の中ではなかなかしっくり来る方法が習得できませんでした。

ちなみに、私が最終的にやっていた方法としてはGoogleカレンダーを使って日付で管理する方法でした。ノートの方は年月日ベースで記録を取ることにして、それをGoogleカレンダー側にキーワードとして登録しておき、Googleカレンダー側でキーワードを検索して該当する年月日を見つけ、それに該当するノートを引っ張り出してその日付のページを見に行くというものです。

想像できると思いますが、Googleカレンダーがゴチャゴチャしてしまうのが嫌になり、結局重要なもの以外は入力しなくなったので検索性を向上させることはできませんでした。

保管がめんどくさい

「検索性の悪さ」に次いで微妙だったのは「保管がめんどくさい」です。

私が利用していた「ジークエンス360」はページ数も多く、そう簡単には最後まで書ききれないくらいのページ数を持っている製品だったのですが、メモを取る量もどんどん増えてきたこともあって最後まで書ききったノートがどんどん増えてきました。特に年単位で必ず切り替えるノート(手帳的な使い方をしていたノート)もあったので、年月を重ねるに連れて保管すべきノートが増えてきました。

保管するノートが増えるのは、最初のうちはそれだけ情報を収集して記録できたということで喜んでいたのですが、数が増えれば増えるほど置き場所に困るし、すぐに必要なノートを見つけ出せるような工夫をしなければならない点がめんどくさくなってきました。

ぶっちゃけて言えば、現時点で過去のノートは本棚に突っ込んであって見返すこともなくなってしまっているので、ただ保管しているだけで活用できていないという状況になってしまっています。

デジタルでのメモ作成

ここ数年は紙とボールペンでのメモは必要最低限にして、基本的にはデジタルでメモを取る方法に切り替えました。具体的に言えば、iPadとApple Pencilを利用して、GoodNotes5というメモアプリに情報を集約していく方法です。

元々iPadを使う中でデジタルでメモを取りたいと思っていたものの、字を書くにはスライタスペンなどだとストレスが大きくて諦めていました。そのような中でApple Pencilが登場し、最初の頃は利用していなかったのですが、思い切って購入してみたらめちゃくちゃ書き心地が良くてデジタルに移行することにしました。

メモアプリに課金するということも考えていなかったのですが、「試しに購入してみるか」と思って購入したGoodNotesがかなりいい感じだったのもあって、ノートとペンが一致した段階からデジタルへと移行しました。

デジタルでのメモおよびGoodnotes5の気に入っている点

自分の好きな用紙の種類が選べる

紙のノートで利用していた「ジークエンス360」にも種類はいくつかありましたが、基本的に方眼ノートを利用してきました。そのため、方眼ノートが選択できるのは大前提ではありましたが、取るメモの内容によっては違う用紙(横罫線や無地など)を使いたいことがあるのでいくつかある中で利用したい用紙を選択できるのはめちゃくちゃ便利でした。

GoodNotes5以外のノートアプリも当然複数種類の用紙を選択できるので、別にGoodNotes5が優れている点ではないと思います。ただ単に最初に購入したのがGoodNotesだっただけです。

ペンの種類や太さの調整が可能

紙のノートに書く際に利用していた「ジェットストリーム」ですが、だいたい0.3mmを使うことが多かったです。気分によって一時期0.4mmとかに移行したこともありましたが、0.3mmに落ち着いた感じです。

とはいえ、あくまでも太さを決めたのは気分によって使い分けるほどボールペンを持ち歩くわけには行かなかったからで、使い分けができるのであればそれに応じたメモの取り方が増やせます。

GoodNotes5ではペンの太さを選択できますし、よく使う太さは3つまで登録できるのでよく使う太さを2つと、それ以外の太さを使いたい時にいろいろな太さに変更するための場所1つという形でペンの太さのところを利用しています。

また、基本的にはボールペンにしていますが、万年筆と筆ペンを選択することができますし、蛍光ペンも利用できるなど複数の種類のペンが選択できる点もメモの幅が広がっていいと思います。

自動でバックアップが取れて集約できる

ある意味1番気に入ったのがバックアップ機能です。紙とペンを利用したメモの課題であった「保管がめんどくさい」をゴリッと解決してくれました。iCloudでの保存がメインと言えばメインなんですが、私はGoogleドライブにバックアップを取るようにしています。単に無料で使う場合に容量がGoogleドライブの方が多いからですけどね。これについてはDropboxでもOneDriveでも良くて、好きなストレージサービスを利用すれば良いと思います。

この自動バックアップ機能を利用することで、これまで用途によってノートを複数冊使い分けるとめんどくさいと感じていたのが、結果的に1つの場所に集められるということでガッツリと使い分けできるようになりました。何より何冊ものノートを置く場所がいらないのはめちゃくちゃ便利ですよね。

情報の検索が楽になった

GoodNotes5では手書きの文字も認識してくれる検索が利用できます。決して字が綺麗とは言えない自分でもちゃんと文字として認識してくれているので認識精度はかなりのものだと思います。

この検索機能によって、いちいちどのノートにある情報だったかを思い出さなくても良くなりました。検索すると該当するノートとページが表示されますし、その該当ページを選択するとそのページに飛んでくれるので情報へのアクセスが楽になりました。

引き続き年月日をベースに情報を集約するノートの取り方をしているのですが、余程のことがない限りはノートを無意味に分ける必要がなくなりました。先程のバックアップに関して書いた内容(ガッツリと使い分けられる)とは矛盾しますが、明らかに分けた方が良いテーマ以外は1つのノートにまとめてメモしていても問題ない環境が作れたのは非常に大きいです。

人にメモを渡しやすくなった

仕事柄、人にメモを渡したり、相手から貰った資料に書き込みをして返却したりする機会も多く、前まではコピーやプリンタで出力/複製したものを渡したり、それらに書き込みをして渡したりしていましたが、今ではメモ部分をPDFとかにして渡したり、それをGoodNotesにPDFなどで取り込んでそこにメモを書いて渡したりといったやり取りができています。

紙のノートの時はコピーして渡すとかしていましたが、在宅での仕事時間が増えたこともあってコピー機が自宅にはないですし、スキャナーはあるもののノートだと使えない小型スキャナーのため実際問題利用できないですし、写真に撮って送るのも読みにくいですし…と従来のやり方だとうまくいかなくなっていたので非常に便利になりました。まぁ、これについてはコロナ前からやっているので在宅での仕事云々の方が後の話になりますけどね。

そうそう。メモを渡すという話ではないですが、なんらかの書類を提出する時などもめちゃくちゃ楽になりました。特にお役所系なんかは多いですが、PDFやExcelでフォーマットを渡されてそれを印刷して手書きして下さいなんて書類があれば、GoodNotes5に取り込んでそこで書き込んでからPDFで送付したり、プリントして郵送したりしています。プリントして郵送する形式については相変わらずイラッとはしますけど、プリントしたものに手書きするパターンは必ず間違えて書き直す人間なのでそのストレスはなくなりました。本当に良かったです。

デジタルでのメモおよびGoodNotes5の微妙な点

逆にデジタルでメモを取ることとGoodNotes5の微妙な点も挙げておきます。

ただ、正直な話GoodNotes5だと微妙だなと感じる使い方については他のアプリ使えばいいやと割り切っているのでそんなにありません。多少無理やりひねり出した微妙な点であることはご理解した上で読んで貰えると助かります。

かなり使い込まない限りは確実に字が綺麗に書けない

これも人に寄って相性があるとは思いますが、大半の人はiPadなどで字を書くと紙に書くよりもヘタになるのではないかと思います。iPadで綺麗な字が書きたいと思って対処法を検索したことがありますが、検索に引っかかるページでも「だいたいヘタになる」って記述が多かったのでたぶんそうです。

多分に漏れず私も上手に書けなくなったので、字の汚さに注意が奪われることも結構多いです。そうなってしまうとメモを取ることの爽快感みたいなのが失われてしまうので、そこからメモを取る頻度が落ちてしまう危険性をはらんでいるなといつも感じています。そう、まだ綺麗に字が書けません 笑

メモを取るまでの時間がネック

これもよく見聞きするのではないかと思いますが、どうしてもiPadを立ち上げてアプリを立ち上げてそこからペンを持って書き始めるという動作が必要になるのでちょっとメモしたい時なんかに億劫になって「後でいいや」からの「メモしようとしたのなんだっけ?」になる機会が増えました。

基本的にはデジタルに移行したのですが、今でも手帳(ほぼ日手帳オリジナル)を持ち歩いているのはここを補うためです。情報の集約はGoodNotes5にしているので、二度手間にはなりますが、何かしらすぐにメモを取りたい時はほぼ日手帳の方にメモをして、落ち着いた場所に移動してからiPadを使ってGoodNotes5に内容を転記しています。

ここは逆に良いことなのかもしれませんけど、前まではほぼ日手帳もしっかりと書き込まないとというプレッシャーから使い切れていなかったんですが、仮置き場という位置づけにしてからは逆にしっかりと使えているのでこの部分では併用する効果が出ているような気がします。

バッテリーは重要だよ

これもよく見聞きするでしょうから簡潔に書いておきますが、iPadの充電がなくなったら終わりです。Apple Pencilがうまく充電できていなくても終わりです(すぐにメモ取れるくらいの充電はできますが)。

バッテリーを気にしてモバイルバッテリーを持ち歩くようになった分、荷物が増えたというのもある意味微妙になった点でしょうかね。最近は車移動が中心になったのでそこまで気にはなりませんけど。

ページの幅に制限はある

ノートにメモを取るということを考えたら当たり前の話であり、マイナスな視点で語るなよという話ではあるんですが、デジタルの世界ではいろいろなアプリがあるのでどうしても比較されちゃうので書いておきます。

GoodNotes5はあくまでもノートの代わりというものになるので、ページあたりの幅に制限があります。わかりやすく言えば、最近Appleが標準アプリとして搭載した「フリーボード」のような無限キャンパスではなく、書く量が増えて1ページで収まりきらなければページを追加して次のページに続きを書く感じになります。紙のノートを利用しているのと同じですよね。

紙のノートと違う点としては、範囲に制限はあるもののズームしていけばより小さく書き込みができるので、範囲が制限されていても書ける量は圧倒的に多いです。ただし、無限キャンパスの方は名前の通り好きなだけ幅を広げていけるのでどんどん情報量を足していっても1枚のキャンバス内にすべての情報をまとめておくことができます。

紙のノートを利用していた時、GoodNotes5だけを使おうとしていた時なんかはこれで困っていたのですが、マインドマップなどを通してアイデア出しや情報の整理をしようとしている時にノート幅の制限を受けて途中で終わってしまったり、途中から「どこに書こう」というような雑念が入ってきて作業効率が落ちたりしてしまったりということが起きていました。

まぁ、最初に書いたように、そのような使い方をする時は他のアプリを使えばいいやと割り切っていた上に、標準アプリでまさかの無限キャンパスアプリが登場してくれたというのもあって最近は特に困っていません。ちなみに、「フリーボード」が出るまでは「Concept」というアプリを使っていました。

今後の予定

今後の予定といいつつ、基本的には今の使い方が基本になるかなぁ…という感じです。

メイン(情報集約場所):GoodNotes5

無限キャンパス:フリーボード

ちょっとしたメモなど(仮置き場):ほぼ日手帳

この3つを組み合わせてメモ生活を送っていくと思います。GoodNotes5もいろいろな機能が追加されていますが…紙のノートの代わり的な使い方がこれからも中心になると思います。

ほぼ日手帳に関してはもしかしたらそのうち在庫のジークエンス360に戻す可能性もあります。基本はメモ書き用なのでここに手帳の要素はそんなにいらないですからね。カレンダーもGoogleカレンダーを基本的に使う機会が多いので、Googleカレンダーへの転記前の仮置場的な使い方になってる感じですし。

GoodNotes5からの移行を考えるのも手間なので他のアプリに移行することは余程のことがない限りはないと思いますが、他に良いアプリが出てくればその時はまた記事にしようと思います。